生活体験と知識を結びつけることが、勉強好きな子を育てる
有名私立中学に合格するような子どもたちは、みんながみんな、四年生ぐらいから進学塾に通い、寝る間も惜しんで勉強してようやく合格するというわけではありません。
なかには、六年になってから受験でもしてみようかなどと言いはじめ、たいして勉強もしていないのにスッと合格してしまう子どももいます。
はたから見ればうらやましいかぎりですが、そういう子どもは、やはり頭がよくて知能が高いのでしょうか。
しかし、こういう子どもたちは「勉強していないように見える」だけで、ほんとうは人一倍勉強しているのです。
といっても、ほかの受験生たちのように、何時間も机にかじりついているわけではありません。
日々の生活体験そのものが、その子にとっては勉強なのです。
頭脳が違うとしたら、生活体験と学習した知識を結びつけて考える能力、ということになるでしょう。
たとえば、学校で歴史の勉強をすると、そういう子どもは教科書にも参考書にも載っていないような人名まで、たくさん知っています。
でもそれは、たまたまこのあいだ見たテレビドラマが、その時代の話だっただけのことです。
割合の計算も苦もなくこなしてしまいますが、それは新聞の折り込みチラシとバーゲンセールのおかげです。
速さの問題も簡単に解いてしまいますが、乗り物が好きで、速い乗り物にあこがれているせいです。
たしかに記憶力がいいということは言えるかもしれませんが、それもどちらかといえば、自分の頭の中でいろいろな知識を結びつける「隠れた能力」のおかげのようです。
ですから、このような子どもにとっては、勉強は楽しくてたまりません。
興味が興味を呼び、どんなものを見ても目を輝かせます。
ただ知識と経験を結びつけるだけの能力ですから、ここでは「隠れた能力」と呼んでおきますが、この能力は特殊なものではありません。
ただし、子どものうちからこの能力が使えるようになるには、やはり訓練が必要で、それができるのほお母さんしかいません。
といっても、幼児英オ教育のような、特別の訓練方法があるわけではありません。
このサイトで述べてきたことを、きちんと実行すればいいのです。
とくに、日常生活での子どもに対する接し方と、生活体験をたいせつにする意識はつねにもち続けてください。
ちゃんと実行したからといって、私立中学に合格できるような学力を簡単に得られるというわけではありません。
でも、勉強嫌いにならずに、中学、高校と進んでも落ちこぼれることなく、社会に出てもりっぱに通用する知恵をもった人間に育っていくことは、まずまちがいありません。
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