夫婦関係が問われる時
赤ちゃんが生まれてからしばらくは、ばたばたとした子育ての日常に追われ、夫と妻は「親」を自覚することに精一杯、愛情の軸も赤ちゃんに強く焦点を結んでいます。
しかし、やがて子持ちの暮らしにも慣れ、赤ちゃんもしっかりしてくると、おたがい、自分の人生に対する意志が再びめばえてくるはずです。
ただ、その意志は二人だけのときとは異なったものにならざるをえません。
なぜなら、赤ちゃんを中にはさんで、それぞれがどう向き合うかという点で、異なる性向があらわれてくるからです。
そこには、男と女の生来の差もあるでしょうし、それぞれの気質と育ちも大いに関係するでしょう。
「男は外で働き、女は家を守るもの」という通念に知らず知らずひきずられているかもしれません。
ここで、夫と妻が家族のありかたをきちんと話し合っておくことが、二人だけでなく、赤ちやんの将来のためにも大切なのではないかと思います。
絶え間ない日々の育児の中で感じるおたがいの不満は、たとえいまは些細なことでも、意外と大きな問題の芽をはらんでいるものです。
妻の「勝手すぎる」「自分ばかり損をしている」という不満も、夫の「なっていない」「かまってくれない」という思いも、どちらもいいかげんにはすませておけません。
これらは赤ちゃんをはさんで、二人の愛情の軸がずれはじめた兆しなのかもしれません。
その元凶がもし社会通念にもあるとすれば、それに対してもとことん議論しておく必要がありそうです。
育てかたについての意見のちがいはあるのに、一方だけに強制したり、まかせてしまったりするのでは、他方のいいところが生かせなくなるでしょう。
育児は夫婦で分かち持つのが原則。
かならずしも形の上での平等でなくとも、両方が心と生活の中に子どもをきちんと組み込んでいればよいのです。
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