「子どもを育てる」ってどういうこと?
産院から赤ちゃんを連れてわが家に帰ってきたとき、ほかでもない「わが子」を迎えたという感慨がひしひしと胸に迫ってくるでしょう。
いかにも頼りなげな存在であっても、二人の間にいま一人の「ひと」が「いる」のです。
そのときから、親子三人での新しい暮らしがはじまります。
それは、やれおっぱいだ、おむつだ、おふろだと、おとなとはまったくちがう生活のリズムで日常をかき乱してきます。
親たちはいやおうなしにその生の営みに巻き込まれていくことになります。
甲高い泣き声をたてていれば真夜中でもおっぱいをふくませなければなりませんし、寝自首たてずに静かにしていれば、寝ているとはわかっていてもそっとのぞかずにはいられないのが親の情です。
おっぱいをやるにしても、育児書のグラビアをかざるようなファンタスティックなものではありません。
親としてこういうわずらわしさになじんでいくためには、いさざよく生活のスタイルを一変させてしまうのがよいかと思います。
二人だけのときのようにスマートにはいかないかもしれませんが、「ごぶつき」の暮らしを新たにつくり出してゆくのもまたおつなもの。
それをきらって、身軽なときのままを守ろうとするほうがかえってみじめさを増しそうです。
赤ちゃんができると、夫は妻をとられたような寂しさや嫉妬を感じたり、妻は、育児に無関心な夫にいらだちや不満をおぼえたりすることがあります。
どうやら、親と赤ちゃんとの新たな関係は、これまでの夫婦の関係を問い直すことにもなりそう。
ここでは、二人の関係を新しく組み換える必要がありそうです。
女のひとは子育て以外の自分があることを忘れないで、男のひとだってわが子はかわいいのだから子育てはするというふうにしたほうが、二人の間はずっと成熟していくのではないでしょうか。
とはいえ、ときにはつらいな、やすみたいなと思うこともあるはず。
そんなときは、気張らず、適当にするくらいののんきさをもったほうがよさそうです。
すやすやと眠るわが子をながめながら、二人でお酒を楽しむ、そんなひとときも大切にしたいものです。
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