子どもの良いところを見つけて、気づかせてあげる
賢い子育てのできるお母さんは、子どものいいところを見つけることが上手なお母さんでもあります。
子どもは、少しくらい問題のところがあってもいいのです。
百パーセントいい子なんていません。
いいところも悪いところも併せ持っているのが子どもです。
成功する子育ては、いいところをできるだけ見つけて、そのことを子どもに気づかせることでもあるのです。
「自分にもいいところがある」と思える子どもは、自分に自信を持つことができます。
でも、子どものいいところって何でしょう。
やさしいところでしょうか。
思いやりがあるということでしょうか。
正直だということでしょうか。
もちろんこれらもいいことには違いありません。
しかし成功する子育てで言ういいところとは少し違います。
いいところには二つの面があります。
一つはいい行いです。
子どもを伸ばすためには、「行い」を通してされる必要があります。
なぜなら「行い」は具体的なことです。
そして実際に「行う」ことができたことを評価しなければいけません。
以前書きましたように、
「お手伝いしてくれて、おまえはいい子だね」
ではなく、
「お皿を片付けてくれて、お母さん助かったよ。ありがとう」
と言った方が子どもの成長には役立つのです。
手伝うという行いができたということが、子どもにやれるという自信をつけるのです。
もう一つは「行い」が誰のためのものかということです。
私達は、「ほかの人にも役立つ行い」を望ましいと考えています。
たとえば成績を上げるために、一生懸命勉強している子どもよりも、妹や弟の勉強を手伝ってあげる行為の方を評価したいのです。
もちろん成績を上げるためにがんばる勉強を否定しているわけではないのですが。
このように子どもの行いのいいところを見つけるのは、結構難しいのです。
人間はもともと欠点や悪いところを見つけるのは上手なのです。
しかし、いいところを見つけるのはそれほど得意ではないのです。
いいところというのは立派な行為を言うのではないのです。
八時三十分まで、遅刻ぎりぎりに寝ていた子どもが、八時二十分に起きてくるようになっただけでもいいことなのです。
七時半に起きて、ゆっくり慌てずに学校へ行くようにならなくてもいいのです。
前の日よりもほんの少しでも進歩していれば、それがいいことなのです。
親の理想通りに行動することだけが、いいことではないのです。
小さないいところの進歩を、親に認められて、少しずつ理想の子どもに近づいていくのです。
子どものいいところを見つけることのできるお母さんは、自分のいいところも見つけることのできるお母さんです。
逆に言えば、親である自分のいいところを、上手に見つけることのできる親は、子どものいいところを見つけることもできるのです。
「自分はダメな人間だ。
だから子どもにこそ、いい人間になってもらわなければ」
という考えは、不幸なことです。
「自分にはダメなところもあるけど、いいところもある。
子どもにも自分のいいところを伝えたい」
との思いで育てられた子どもは、お母さん同様、自分の悪いところも受け入れ、それにも関わらず、自分のいいところもちゃんと受け入れることができる子どもになっていくのです。
子どもの喜ぶおいしいご飯を作ってあげるだけだって、子どもへのいい「行い」ではないですか。
親の「行い」の大多数は、あたり前の行いかも知れません。
そんなこと誰でもやっていると言われるかも知れません。
あたり前なことこそ、子どもにとって必要な「行い」であり、それが「いい行い」なのです。
あたり前のことのできる自分を、もっと肯定する必要があるのです。
あたり前のことをやめたらどんなに子どもが困るかを考えてください。
どれだけ皆さんが子どもに必要な「いい行い」をしているか、わかるのではないでしょうか。
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