人との関わりがうまくできる子に
いまの世のなかは、人との関わりが薄くなっています。これは子どもだけでなく、社会
一般についても言えることかもしれません。
こんな話を学校の先生から聞きました。
小学二年生です。休み時間に教室に残っている子が十人くらいいたそうです。何かをするでもなく、ただぼーっとしているだけでした。
先生が
「天気もいいことだし外でみんなと遊んできたら」
と外遊びを勧めたそうです。
子ども達は
「遊ぶと気を使わなければならないので一人の方がいい」
と言ったそうです。
子どもが遊びで気疲れしてしまうとはどういうことでしょうか。
また、こんな子どももいました。
中学二年生の女の子です。
五人ほどの仲間といつも一緒に過ごしていました。
仲間の一人が、
「帰りにカラオケボックスに寄っていかない。一人五百円で時間制限なしよ」
と提案しました。
彼女はあまり寄り道したくなかったしカラオケも好きとは思いませんでした。
一瞬「私は行かない」と言おうと思ったそうです。
しかし仲間外れになるのではないかと心配がよぎりました。
付き合うことにしました。
口から出た言葉は反対のものでした。
「行こう、行こう」というものでした。
当然ながらカラオケはあまり楽しくはありませんでした。
でもその気持ちを仲間に悟らせないように普段以上に気を使い仲間に調子を合わせました。
「この曲好き。歌いたい」
と自分からマイクをとって歌うこともありました。
帰り際に
「ああースカッとした。ストレス発散。明日もきたいな」
などと言わずもがなのことを言ってしまいました。
家に帰るとひどい自己嫌悪になりイライラしました。
帰りの遅いことを母親にとがめられた彼女は
「うるさいわね。いちいち私のこと干渉しないでよ。もうお母さんとなんか口をきかない」
と親子の関係も悪くなっていきました。
一見仲良くしているように見えても、いまの子ども達は仲間外れになることを恐れ、無理に相手に調子を合わせているのです。
これも見かけとは反対に、結局は、仲間を信頼できない、いまの子ども達の薄い仲間関係の現れでもあるのです。
相手と関わることによって、自分が傷つくことを恐れているのです。
その結果は、無理に相手に合わせて過剰適応するか、相手との接触をできるだけ避けて、引きこもるかになるだけです。
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