医者にかかるタイミング
ほんとうに医者にかかる必要があるほどの病状なら、赤ちゃんはそのことを全身で訴えるでしょう。
眠れぬくらいぐずるとか、生気がなくなるとか、顔つきや仕草も苦しそうな、どこかふつうでないようすをみせるはず。
そんなときに高をくくったり、親の都合で医者にみせるのを延ばしたりするのはひじょうに危険です。
医者にかかるとき、つい忘れてしまうのが赤ちゃんの意向。
どうせなにもわからないからと思うのでしょうが、赤ちゃんはさほどつらくなく、いつもに近い調子なのに、親のほうが心配で放っておけず、医者にかけてしまうということがよくあります。
熱が出たとか、せきをするといったときに、そのことだけで病状を判断し、熱が「高い」とか、せきが「ひどい」とでも感じられれば、矢も楯もたまらなくなるわけ。
まして、知り合いの子が「肺炎」になったなどという話を聞いていればなおさらのこと。
こうして医者のところに連れて行かれる赤ちゃんは、自分の必要からではなく、
実は、親の心配を担い、それを解消するために身をつくすことになりかねないのです。
それでも、医者が赤ちゃんの気分と病気の性質をよく考えて、そうした配慮をしてくれればよいのですが、親の心配のほうに加担して、念のためといって、不要な薬までくれることがあります。
もし、そのときの熱やせきが、突発性発疹とか普通のかぜであったら、抗生物質は効きません。
効かない薬を与えるのは、からだに害を加えるだけです。
どんな場合でも、医者にかかったら、不審なことは遠慮なくたずねるべきです。
このごろは検査のしすぎと、そこからくる病名のつけすぎ、生活規制のゆきすぎが問題になっているので、わが子の身になって生活者の実感はどしどし出して、たがいに修正すべきはするようにしてください。
とにかく、病気を見立て治療するのは医者だけでなく、親にも責任が大きいことを肝に銘じてほしいのです。
医者にかかったとしても、予想に反しどんどん悪化するときには、時機を失わぬよう、他の医者に変わる決断までしてかまわないと思います。
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