女の子の性教育はお母さんの出番
女の子の性教育に関してはお母さんの出番ですが、自分の娘に女の性についてきちんと語れる自信がありますか。
生理の手当の仕方は教えても、女性としての生き方と結びつけて、性の問題を子どもに教えている母親はあまりいないようです。
女の子はムードにあこがれるロマン派
「中学生売春や、中学生が妊娠、中絶という話が週刊誌などに載っているけど、やっぱ。
特殊なケースじゃないかしら。
自分の中学生のころを考えても、スターのブロマイドを集めたり、友だちと男の子の話をする程度で、怪についての具体的な関心はそんなになかったように思いますよ」
これは性教育についてのPTA学習会で、ある母親から出された意見です。
たしかにこの母親のいうように、女の子というのは、からだの機能としては子を産めるように発達していても、男性のように生なましい性的な欲求を持ってはいません。
たとえば中学生くらいの女の子は、手を握ったり、キスをしてみたいというような欲求をあまり強く持ちません。
手紙や交換日記という間接的な接触や、なんとなくおしゃべりをしていたい、自分の好きな趣味を相手といっしょにしたいという程度のものが大半です。
即物派の男の子と違って、女の子はロマンチックなムードにあこがれるロマン派なのです。
しかし、女の子の性が男の子のようでないからといって、先の母親のように、中学生売春や中学生の妊娠・中絶といった問題を、「特殊なケース」と簡単に片づけてしまってよいものでしょうか。
『一九八一年版・子ども白書』は、現代の子どもの性の実態について、次のように述べています。
「昭和五十五年(一九八〇年)三月のNHK長時間討論��性教育はいかにあるべきか″で、考えさせられる数字が出ました。
十人の専門医が過去十年間に扱った高校生までの妊娠中絶が二百七人、
その中に三名の小学生もあり、その全体数も昭和四十七年(一九七二年)と四十八年の間を境に、後五年間の方にはるかに増加しているというのです」
「米国では、すでに十代の女子七万人が出産し、性病三百万の二分の一が十代という恐るべき時代に入っているといいます」
一九八九年九月二十六日付の『高知新聞』(夕刊)は、産婦人科医の話として、産婦人科の門をくぐる少女が多くなったことを紹介しています。
また、最近のデータによると、中絶した二十歳未満の女性のうち四三%の人が二度三度と中絶しているといいます。
事実、一九八八年に厚生省が発表した「優生保護統計」でも、中絶の総数は大幅に減少していますが、十代の中絶が激増しています。
昭和五十年(一九七五年)二万二千件あった十代の中絶が十年後には倍以上になっています。
快楽の結果、妊娠・中絶・あるいは出産という苦痛を味わうのは女性だけです。
処置に困ってコインロッカーに捨てれば、「殺人・死体遺棄」 の罪に問われるのはやはり女性なのです。
女の子の怪教育とは、生殖にかかわる生理現象としての怪を科学的に教え、
女性であり母性であることに誇りをもたせること、
そして現代の社会の構造や文化的状況のなかで、主体性をもった女性の生き方をともに考えていくことではないでしょうか。
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