男の子の性教育こそ父親の出番
性的な発達が思春期の最も重要な特徴でありながら、子どもの問題でいちばん親に見えないのが、この性の問題です。
そして、親が子どもの指導上いちばん苦手とする問題でもあります。
女の子の初潮については、母親がそれなりの心の準備を整え、子どもにもまえもってある程度の予備知識を与えているのが一般的ですが、男の子の精通現象について父親が……というようにはなっていないようです。
子どもの性的な発達は、昔と比べてたいへん早まっていますから、女の子の初潮指導はもちろん、男の子の精通現象についても、
子どもが「病気ではないか」とか、「異常ではないか」と悩んだりしないように、父親の口からでも予備知識を与えておいてもらうのが理想的です。
こと改めて話すのもぎこちないものになりがちですから、子どもの部屋からポルノ雑誌を発見したときなどは絶好の機会です。
「お父さんがこんな雑誌に興味を持つようになったのはいつごろだったかな」
というような調子で、父親の体験を話すなどして、息子の気持ちに共感を示しながら、さり気なくやってほしいと思います。
しかし、テレて尻込みしてしまう父親が多いようです。
子育ては母親まかせの父親でも、こんなときこそ出番なのです。
「不潔だ」などという親の考え方が性をゆがめる
男子の精通現象は、早い子ですと小学校の五、六年生で見られますし、十三歳までに五〇パーセント以上の子どもが経験しています。(一九七四年・日本性教育協会の調査)。
ですから、母親としても、あらかじめ心の準備をして、汚れたパンツやポルノ雑誌を発見したぐらいでオタオタしないようにしなければなりません。
「不潔だ」「いやらしい」などという親の考え方が、子どもの心を深く傷つけます。
そればかりか、子どもは性というものを罪悪視し、自己嫌悪におちいり、ひいては人格までゆがめられてしまうことさえあるのです。
汚れた下着の始末で子どもを困らせることのないように、洗濯機に水を張っておき、
「シャツやパンツなどの汚れ物は、この中に入れておきなさい」
といってやるくらいの配慮はしてあげてほしいものです。
また、ポルノ雑誌が出てくれば、すでに自慰行為が始まっていると考えてよいでしょう。
しかし、これもあまり神経質に考えないで、
「男の子なんだから、ああいう雑誌に興味を持つのはわかるけど、まだ少し早いわね。
それに、人間の性ってあんな品位のないものじゃないのよ。
お母さんが処分しておいたけどいいわね」
ぐらいにとどめておいたらどうでしょう。
男の子の場合は、サラリとさり気なくやるほうがうまくいくようです。
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