何故指しゃぶりをするのか?
指しゃぶりをする意味
三ヶ月ごろから始まる「指しゃぶり」は、十分に親をおびやかす魔性を持っています。
指を吸う赤ちゃんは、親を拒絶するだけでなく、なにかの不満を屈折させている感じすら与えるかもしれません。
だからこそ、あのかわいげな仕草にかかわらず、たいていの親があわてて指を払いのけ、抱きあげたり、乳をふくませようとかかるのでしょう。
でも、赤ちゃんだって、いつものんきに過ごしているわけではありません。
いろいろな緊張や不安があるにちがいないのです。
おなかがすいたけれど乳を恵まれるかどうか、眠いのに寝つかれないといったいらだちや、さびしかったりやるせない気分にとらわれることもあるでしょう。
こんなときは、なんとかして心を静めたい。
それを、赤ちゃんは自分なりのやりかたで試みているのです。
もともと赤ちゃんは口で吸う欲求が強いため、乳を飲むだけでは足りないのかもしれません。
そのうえ、指をしゃぶることは、自身を確かめることになりますし、色情の満足に似た遊びにもなっているのではないでしょうか。
このようなことを考えると、「指しゃぶり」は、単なる「しつけ」の問題として片づけるわけにはゆかなくなります。
それは、人間の根源に触れるなにものかをはらんでいるのですから。
まして指しゃぶりを異常とか、わるいこととして排斥したら、人間はとてもやってゆけないのでは。
指しゃぶりを必死になってやめさせる必要がどこにあるのでしょうか。
せめて、赤ちゃんなら、この世への好意を抱けるよう親密に接し、珍しく楽しい体験を少しずつ広げてやりたいもの。
また、幼い子で日がな一日指をしゃぶってしょんぼりしているようなら、心を躍らせるような遊びに誘い、しりごみしたりこわがっているときには温かい支えを与えてやるくらいの心づかいをしてやればいいでしょう。
歯並びがわるくなるというのにしても、四、五歳までにやめればなくなるといわれています。
寝てからも指をくわえているときは、深く眠ってからそっと離してやったらどうでしょう。
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