子供の寝かしつけ方と気をつける点
赤ちゃんの安らかな眠りは、あわただしい育児のなかのひとときのやすらぎ。
たまった家事や用事を片づけたり、夫婦の語らいをするチャンスも、このときを逃すとなかなかみつかりそうもありません。
でも、だからといって、親の都合で一方的に眠らせようとするのはどうかと思います。
赤ちゃんには、その子なりの生活のリズムがありますし、成長につれて変わってもきます。
眠くもないのにベッドに入れられ、抗議の声をあげても無視されたら、怒ってしまうでしょう。
そもそも親と子は共同生活者、子どもだけを別に、早く寝かせようとするには無理があるのです。
たとえ、そのときはあきらめて眠ったとしても、行きあたりばったりな寝かしつけは、
生活のリズムを乱して、乳の飲み方を悪くしたり、ぐずりをもたらす可能性があります。
では、赤ちゃんに眠ってほしいと思ったらどうすればいいでしょうか。
それは心底から「頼んで」みることです。
まだわからないからと、さっさと床に入れてしまうのでなく、「用事があるからね、寝ていてね」とほおずりでもして、しばらく傍らにいてから離れるのです。
それでもぐずられたら、あきらめるか、どうしても手をかけられないときには、そのまま放っておくのもやむをえません。
でも心底頼んでおけば、情緒は安定するのではないでしょうか。
眠る時間も、本に書いてあるような、なんヶ月の子はなん時間眠らなければならないといった「標準」にこだわる必要はありません。
あれはあくまで目安、平均の話にすぎません。
赤ちゃんによって、また家庭の生活様式によってちがうのがふつうですから、ようするに、赤ちゃんの好きにまかせておけばよいのです。
すくなくても目覚めた時にきげんがよければ、眠りは足りていると思っていいでしょう。
ぐずぐずと眠そうなのに寝つかれないようすがあれば、なにより安心させてやること。
そのためにはとにかく抱いてやることです。
そして、うんとスローなテンポでゆすってやったらどうでしょう。
そうすれば自然にそれにあわせて語りかけたり、歌ってやることになるはずです。
静かになってもすぐに降ろすのではなく、しばらく抱きつづけてからそっとベッドに降ろすこと。
赤ちゃんを寝かしつけるときに大切なのは、それを形式化しないことです。
いくら忙しくても、寝かしつけるときはやさしさをこめてやるべきです。
うつぶせ寝
赤ちゃんの寝かせかたや抱きかたは、たぶんに民族の風習です。
アメリカ人はうつぶせ寝をさせることが多いようですが、無理にまねをする必要はありません。
よくいわれるようなうつぶせにすれば頭の形が良くなるという根拠もなさそうです。
赤ちゃんによっては、あおむけだと寝つきにくく、うつぶせにしたほうが安定する子がいるかもしれません。
そのばあいはやむをえませんが、うつぶせ寝だと窒息や突然死の危険があるので、敷きふとんはかたく、必ず誰かがそばにいるようにしてください。
添い寝
赤ちゃんを親のふとんの中に入れるか、ふとんを並べて寝かせる添い寝は、日本人の感情と生活様式に根ざした昔からの風習。
そばに寝かしておけば赤ちゃんを見つめ愛撫することができるし、眠っているあいだに赤ちゃんになにかあっても気づきやすい。
また、赤ちゃんがぐずりだしたとき、タイミングよくかまってやれるのもいいところです。
これは現代に生かしておいてよい伝統ではないでしょうか。
ただ、乳房をふくませながら眠ってしまうと窒息させる危険があるので、疲れているときは避けること。
添い寝させると眠れないとか、ベッドでスペースがないときでも、せめて同室には寝かせてほしい。
寝室のレイアウト
赤ちゃんができると、空間、とくに寝室をどうするかが問題になってきます。
生まれたてのころは、大切に専用のベッドに寝かせておくのが普通でしょうが、それにしてもそのベッドをどこに置くかは、なかなかの問題。
オール母乳なら母親のそばにかぎるにしても、二人の床に添えるか、母子だけ別に寝るかについては、夫と妻子とのスタンスの取り方もかなりかかわってくるのではないでしょうか。
ミルクばかりの場合には、どちらが授乳するかによって位置がきまってくるはず。
添い寝のばあいだと、夫婦のベッドのどこに寝かせるかが問題。
どちらかの端に置くのは赤ちゃんを落とす危険があります。
そうかといって、夫婦の間にはさむのも、よほどひろいベッドでないかぎり、窮屈で二人ともゆったり眠れなくなるかも。
この点、日本式のふとんか洋式のマットだけにすれば楽ですが、どうしてもベッドがよいのなら、父親だけ降りるか、母子が別の床をつくるか、子どもだけ離して寝かせるか、いろんなバリエーションを工夫するほかないでしょう。
赤ちゃんを長時間ひとりにしない
ごくごくまれなことですが、なんにも異常のなかった赤ちゃんが、ふと見たら死んでいたということがあります。
原因はわかっていませんが、赤ちゃんを長いあいだひとりにしておいたときによくおきています。
ですから、赤ちゃんを長時間ひとりにしておくことは絶対してはなりません。
夜はおとなのそばか、せめて同じ部屋で寝かせるようにしましょう。
「突然死」といってもあっという間に死んでしまうのではなく、
たいていうなったり、吐いたり、ひきつけたりといった苦しむ時間があるので、そばにいればその気配を察することができます。
赤ちゃんが眠っているあいだは、ときどきようすをうかがい、ふとんが顔にかぶさっていないかに気をつけ、うつぶせ寝のばあいは敷きふとんをかたくしましょう。
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