子供たちの勇気づけが大切である
さて、二十一世紀はどんな時代になるのでしょうか?
二十一世紀を正確に予想し、子どもの安全を確保しようという試みはほとんど成功しないでしょう。
それよりいま私達がしなければならないことは、二十一世紀がどんな世紀になろうとも、子ども達がたくましく生きていける知恵を育てておくことではないでしょうか。
アドラー心理学では環境がどんなものであれ、「自分が好きだ(自己肯定感)」、「他人が信頼できる(基本的信頼感)」、「自分は世のなかに役立っている(貢献感)」の三つの感覚があれば、人生を意味のあるもの、役立つものとして、生きていけると考えています。
アドラー心理学の創始者であるアルフレッド・アドラー博士はこの三つの感覚をまとめて共同体感覚と名づけました。
そしてこの「共同体感覚は、全ての人に生まれつきあるものであるが、それを育てるためにはたえず教育と訓練が必要だ」と考えていました。
アドラー博士は子どもの問題行動はすべてこの共同体感覚が育っていない状態の表れだと考え、彼等の問題の本質は「勇気をくじかれたり、失ってしまっている」ことにあると考えました。
不登校にしろ、保健室登校にしろ、非行にしろ、これらの行動から、子どもを立ち直らせるには、勇気づけを子ども達に行うことが大切になってきます。
逆に言えば勇気づけが十分行われている子どもは、共同体感覚が発達しており、勇気を失うことが少ないと言えます。
すなわち問題行動が起こりづらいということです。
いま皆さんのお子さんは元気に生きていることと思います。
だからこそ、もっともっと幸せになる三つの条件、言いかえれば共同体感覚をこの機会に伸ばしてほしいのです。
そして子育てを通して、お母さんの共同体感覚も共に伸ばしてほしいのです。
お母さんが自分が好きで人も信頼でき、社会参加に喜びを見いだしていれば、そのお母さんを見て子どもは共同体感覚を成長させるでしょう。
子育ては決して子どもだけが成長するものではありません。
子育てを通して親子共に成長していくものです。
そこに子育ての大切さがあるのではないでしょうか。
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