様々な機関での育児に関する個人相談・相談形態
できるだけ時間枠を設ける方がよい
保育所や幼稚園では、園児の保護者からの相談は、子どもの送迎時に立ち話的になされることが多いようです。
立ち話ですむような相談もありますが、話を聞いている問に、他の保護者に話の内容が聞こえない場所でゆっくり話を聴いた方がよいと感じることもあるでしょう。
あるいは、保護者から相談したいことがあるので時間を取ってほしいと依頼され、予め時間を決めて相談を受けることもあるでしょう。
心理相談を専門とする相談機関においては、カウンセラーが行う面接相談は予約制をとっています。
1回の面接相談は50分程度と時間枠を決めて行います。
場所も来談者のプライバシーが守れるよう個室で行います。
カウンセラーと来談者の座る場所も面接相談においては重要です。
このように心理臨床の専門家が行う面接相談は、時間、空間の枠を設定し、場面を構造化して行うことが多いようです。
保護者が子どものことを相談する場合、保護者だけで相談に行くこともあれば、子どもを連れて行くこともあります。
子どもの年齢や状況にもよりますが、面接相談を親子一緒で行う場合と、子どもと保護者を別にしてそれぞれに担当者をつけ、並行して面接相談をする場合(並行面接)とがあります。
そして、初回の面接相談では、個人相談の形態をとりますが、相談内容によっては、2、3回目以降は類似の問題を抱える人たちを一緒にしてグループ面接を行うこともあります。
保育者が保護者からの相談を受ける場合にも、できるだけ時間枠を設ける方がよいでしょう。
保護者が話を始める前に「今日は何時頃までなら大丈夫ですよ」とあらかじめ終りの時間をやわらかく提示しておかれるとよいでしょう。
あらかじめ言えない状況では、「今日はこれから、○○の用がありますので、また日を改めてお話ししましょうね」など、話が一段落したところで、いったん終りにすることが大切です。
保護者の中には、2時間でも3時間でも話をしたいという人がいるからです。
ある程度の時間枠を設けることで、今日いちばん話したいことは何かを保護者に考えてもらうことを助けます。
長時間の相談では、かえって焦点が暖味になるかもしれません。
また、お互いに心身共に疲れてしまい、保護者の話に注意を集中して聴き続けることが難しく、継続して相談を受けることをも難しくしてしまいます。
保護者のプライバシーを守るということについては、保育所や幼稚園では、保育者と保護者が二人だけで話ができる場所がないという園が少なくないかもしれません。
立ち話では適切ではないと感じて、保護者を事務所や職員室などに招き入れても、話し声が聞こえる距離で他の職員が仕事をしていることもあります。
ですから、なんとなく保護者の話を聞いてしまう保育者もいることでしょう。
そのような場合にも、子どもに生命の危険が伴う虐待などを除いて、外部には口外しないなどの注意が保育者には必要です。
あらかじめ時間を決めて保護者の個人相談を受ける場合、保護者がゆっくり話せるように、なるべく二人だけになれる場所を確保できる曜日や時間帯を選ぶことも必要でしょう。
しかし、保育者はカウンセリングのプロではありませんので、保護者と二人だけの個室で、重たい話を聴くのは責任が垂すぎると感じることもあるでしょう。
他の保育者が同席していてくれた方が、気持ちが楽になるという場合もあるでしょう。
園長や主任が保護者の同意を得て、同席する方がよい場合もあるでしょう。
また、保護者の中にも、二人だけでの面接相談よりも複数の保育者がいる方が話しやすいという人もいるでしょう。
保護者の性格や相談内容によって、どのような相談形態がふさわしいのか、保護者の意向も聞きながら、選択されるとよいのではないでしょうか。
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